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「正しい」という字

まずは厚木のお片づけから。やっぱり折り畳み椅子が出てこない…会場に忘れたなんつーことはないはずなのだけど、ない。んーむ。どーこ行ったんだろか。
ハハの友人がオーダーしてくれたカード20枚を選び、クリスマスカードと雑貨を片付け(来年までさらばとなるか、どこぞに出すことになるかはまだ不明だけど)、ひと心地ついて、ハハを誘ってちょっと前にNHKで放映してた『白州次郎』を観た。チチがリハビリの日なのでゆっくり観られるのでね。もっとも、全3話のうちの1話なのでちゃんとした感想は全部観てからにして、ちょっとココロに響いた言葉を。
ある職人が、次郎がまだ10代で不良してた頃に、こんな台詞を言う。

『「一つに止(とど)まる」、と書いて「正しい」と読みます。我々職人は、その言葉を支えとして生きています』

あぁ、そうか…「一つのところに止まる」ことが正しい道でもあるのかぁ、と。なぜこの字のことをこれまで知らずにいたのだろうか、こんな深い意味があったとは、と目からウロコが落ちる思いだった。
後年、白州次郎は日米開戦を阻止しようとして英国に渡り、政界に働きかけようと奔走する。そしてこの話をしたあと、こう付け加える。
『立場や主義は関係ない。自分たちが止まらなければならない場所は「良心」だ』
軍部と政治を切り離そうとしていた彼は、近衛首相と意見を異にし、第2次世界大戦が始まる頃は何者でもなかった。それでも尚、日本の行く末を案じ、自分の成すべきことは何かを模索し続けていた。彼の活躍は2話以降だけど、「こういう男がいた」というのは見ていて気分がいい。彼の生涯を書いた本を読んだのははるか昔(10年以上前)なので大半は忘れてしまったが、再読したくなった。でも売っちまったんだよなぁ、ちきしゃう。
にしても伊勢谷友介ってハマリ役だ。元華族で鼻っ柱の強い才女の妻、白州正子の中谷美紀も。「君は究極の理想だ」なーんて言わせてみたいもんだ。

折りしも今日は、20年前、東西ドイツを分断していたベルリンの壁が倒壊した日。1.5キロに渡って伸びていた壁のその跡に、高さ2メートルの巨大な、おそらくはいろんなアーティストたちが描いたであろう絵の入ったドミノが立っていて、式典で倒されていた。(このイベントを企画した人も凄いな) その映像を見ながら、もー20年経つのかぁ、と感慨深かった。あンとき、あたしは何をしてたんだっけかなぁ。

「白州次郎」を観終わったら、そば屋出勤5分前。超特急で仕度してウチを出た。夜に雨が降る、と言うのでカサを持ってったのに、仕事を終えて着替えたらロッカーに忘れてきてしまい、地上に出て気づく、という間抜けぶり…がっくし。ロッカーまで遠いので戻る気にもなれず、ずぶ濡れで帰宅した。
そーそ、いつものチャリ置き場に、以前は違う駅で水曜夜になると登場してた、餃子売りのワゴンがいた。12個で500円の餃子をその場で焼いてもくれるし、蒸してあるからそのまま持ち帰ってもいい。(前に焼いてもらってその場で食べてる人がいたけど、ビールとかはないのだ) 懐かしくなって思わず2つ買ってしまった。肉餃子とキムチ餃子。結構美味しいのだ、これが。いつも住宅街を夜になると出回ってて(あたしの記憶が正しければ、このおじさんは昼は中華屋をしてる)、こっちに来るのは月に1度だと言う。あたしが買ったのは相当昔(ハケンシャイン時代)だから、ずーっとがんばってるのだなー、とちょっと嬉しかった。「一つのところに止まるのは「正しい」」のだ。
あたしも「ちぎり屋」の道を「正しい」と信じて行こう、と思った。
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by yukimaru156 | 2009-11-11 01:44 | 我思う | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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