新しい長靴

昨夜は結局映画は観ないで、『百鬼夜行抄』を読了して(何巻まで出てるのか知らないけど、あたしが持ってるのは8巻まで)、それからぐーっすり寝た。

午前中のうちに手紙だの何だのを書いて、あっちゅー間に午後になって、もそもそと動いてるうちにそば屋の時間。本日の予報は18時から雨。うぅ~、何でこーあたしがそば屋となると雨の予報になるかなぁ。ま、外れてくれたみたいで助かったけど。

そば屋に着いたら、新しい長靴が支給されてた。これまでのは白くて膝下くらいの、魚河岸のあんちゃんが履いてるよーなやつ。これで別に何の不足もなかったのだけど、今回支給されてきたのは真っ黒。しかもものすごーく頑丈。『ドカチンかよ?!』と、みんなで突っ込む。真っ黒ってのは汚れが目立たないからいっけどさー。
で、履いてみたらば、重い。えらく重い。足先部分に何か仕込んであるのか、踏まれても痛くないくらい(つーか凹まない)、がっつりした造りなのだ。それに滑る。これはまずい。いままでの白い長靴も滑ったけど、こっちはさらに滑る。気がする。つまり「無駄に気を使う」。なので余計くたびれる。
『だから長靴支給するよか床直せなんだってば!』
は、これまた全員一致の意見。こっちの方がはるかにお洒落だ、というのが上の連中の意見らしーけど(でもってこれからズボンも制服も黒にして「さらにお洒落」にしたいらしい)、立ち食いそばに求められるのは「早い、安い、それで美味ければ尚いい」であって、お洒落なんざ従業員も客も求めちゃおらんのだ!てことがわからんのか!上下真っ黒にすれば「お洒落」なんて発想自体がもー無意味。つーか旧石器時代のシロモノだ。ウチを「SOBA BAR」にでもしたいんだろか。酒も始めるつもりか?つーか、「お洒落にすればさらなる集客が見込める」と踏んでのこの改革(?)だとしたら、勘違いもいーとこだ。
大体さー、「上から何か恐ろしく重いモノが落下してくる可能性」なんざない場所でこの頑丈さ、無意味だたー思わんのかねぇ。そんで白長靴の3倍の値段するってんだからぶぅあっかじゃなかろっか!

てな話を、賄いメシかっこんでから行った外の喫煙所でYDちゃんと喋ってたら、ひとりのおじさん(60前後くらい?キャップとブルゾンで、身なりはちゃんとしてた)が、すっと近寄って来て言った。
『その長靴、似合ってますよ』
???と思ったけど、いちおホメられたわけだから、ありがとうございます、と礼を言う。
『私もね、作ってたから』
『え、長靴を作ってらっしゃるんですか?』
『いやいや、高尾山の方で、精進料理をね』
あ、飲食業だから、こういう靴を愛用してた、ってことか。
『こういう靴を履く人たち、というのは大切なんですよ。少なくなってますけどね。似合ってますから、がんばってくださいね』
再びお礼を言うと、来たとき同様、すすっと去って行った。YDちゃんが、『どういう意味?』と尋ねたので、たぶんこういう意味だろう、と言った。
どこをどう見ても「飲食業」の格好をしたあたしたちが長靴についてぶーたれてるのを聞いて、その格好が悪いわけではない、スーツ着た人たちが格好いいわけでもない、その服装に自信を持って仕事をしなさい、と言いたかったのではないか、と。たぶん、そういうニュアンスを持ってた発言だった。あたしらは別にこの「見るからにそば屋」の格好を恥じたり「かっこ悪い」と文句言ってたわけではないのだけど。

滑らないように無駄に緊張を強いられる長靴は、足腰にも悪い気がする。長時間「立ち仕事」をすることになる従業員に対して、最も気を使うべきところは、お洒落かどーかではなくて「働きやすさ」だ。それでなくてさえムカつくくらいに忙しいのに、余計な体力使わせてどーするよ。てことを上の人たちとじっくり話してみたいもんだ。ワカモノが「形(格好)から入る」という先入観でもあるんじゃないかね。わかってないよなぁ。

今日はさして混まなかったのだけど、久しぶりにかなり本気出した。というのは、あたしは4時から勤務の「遅番」なのだけど、フツウはこの頃到着するとかき揚げが5、6バット(100~120枚)は出来てる。そっからあたしがバトンタッチして「揚げまくる」のだけど、今日は何と1バット(20枚)しかなかったのだ。(理由は2つ考えられる。1つは「ものすごく忙しくて揚げ貯めることができなかった」で、も1つは「遅番に対する嫌がらせ」。(それを疑う遅番連中もいるのだけど、物理的には何の差もないので、あたしは無視を決め込むことにしてる。大体作るのあたしだし)
この数では、まだ通勤帰りの客が少ない時間帯とは言っても30分で消化されてしまう。混み始める7時までに最低でも12バット(240枚)は揚げておかないとまずい。すぐ「食いつかれる」からだ。あたしより揚げるのが遅いシャイン(普段は意固地になって揚げたがってあたしをキリキリさせたりする)は、あっさりその場をあたしに引渡し、あたしはフルスロットルで揚げまくった。通常、1時間に5バット(100枚)が理想と言われるところを、6バット(120枚)揚げた。7時までに「貯蓄」を増やし、『あたしってばすごぉぉぉぉ~いぃ~!』と自画自賛。しなきゃやってらんないんだって、ここは。
はーあ、つかれたー。
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by yukimaru156 | 2010-03-19 02:15 | そんな1日 | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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