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  それでも夜は明ける 2014年アメリカ

奴隷制がはびこってる1840年代の実話。原題が直訳すると「奴隷の12年」になる。つまり(この主人公にとって)奴隷時代は12年で終わった、とも言えるわけで、それはものすごく幸運なことであっただろうと推測される。12年とひと口に言っても当事者にとっては「いつ終わるともしれない地獄」であるわけだけども。
アカデミーを獲った割にはそんなに話題になったとも言えない気がしてるし(映画館はガラすき)、自分かに観たいと思ったわけでもないのだけど、友人の希望を優先したらこーなった。てことで少々気乗り薄でもあったせいか、あまり期待はしてなくて、その予想を何ら裏切られることなく終幕。んーむ。

だからってひどい映画ってわけじゃあない。ただ、「騙されて奴隷となった黒人」が「12年後に無事解放されるまで」の間、こういう理不尽さがあってこーなってこーなるんだろな、が何ひとつ覆されることなく終わるので“だから何だ”になってしまうのだな。だって奴隷制を背景にした映画ってこれまでに山ほど作られてるじゃない。それらをみんな観たわけではないけど(つかほとんど観てないけど)、「かつて黒人は家畜のごとく扱われていました」という話に以上も以下もないとゆーか、だからそこから何を語るのか、しかないのだけど、目新しいものを入れようがないでしょう。人としての誇りを失わないとか、希望は必ずあるとか、そういうことを否定するつもりはさらさらないのだけどさ。
とりあえず(とても幸運だった一例として)主人公が無事に家族の元に戻れる、という安心感が約束されてるので尚更なんだけど、非道性も裏切りも含めて何つーか、全てが予測範囲内すぎる。これでアカデミー?と友人に言ったら、『でも他にいいのがなかったじゃない』と言われた…そーなのか?昨今の映画事情を知らないからなぁ。返事に困る。

奴隷ではない「自由黒人」という証明書があるらしく、でもそれがどういう人に付与されるものなのかとか、その性質とかがまるでわからない。「だから自分は奴隷ではない」という理屈は理解できるとしても、では黒人奴隷との差は何なのだ、インドのカーストみたいなモンか?と思ってしまう。主人公は音楽家としてそれなりに成功していて、突然拉致られて奴隷となってしまったのだけど(当時、そういう人は少なからずいたようだ)、自由を求めて戦ったとか、そういう話ではないのだよね。80年代だか90年代アパルトヘイトを扱った映画(タイトル忘れた)でアカデミーを獲ったのがあったと思うけど、そちらの方がよっぽど社会を抉ってた気がする。
しかしここに来て何でいまさらまた奴隷制なんだろう?アメリカって自分たちの黒歴史を語ることで、「昔はこーだったけどいまは違うよ」てことを誇示したいのかな。「語ってる自分に満足してる」みたいな印象を受けてしまうねぇ。
そーそ、制作にも携わったプラピが“こういう役で出てくるのだろーな”と思うとーりの登場で苦笑してしまった。も、何ひとつ裏切られない(あたし的にはつまらない)映画だ。しっかしひさしぶりに彼を見たけど、何か顔が平たくなった気がする。老けるのは当然としても、こんな顔だったっけ?鼻の穴ひろがってない?確か病気したんだよね、完治したのかなー、とあれこれ思ってしまった。さして印象的な役でもなくて、かつてのオーラ(とゆーのがあったとして)はちょっと見る影なかったな。

今日は午前中がバイトだったのだけど、いつもは11時半には終わる(つかひと区切りつく)のに、さてそろそろと思うとこで『血液検査お願い』されて、データ書いてたら『ちょっと心電図』と呼ばれ(あたしが心電図とるわけではない。心電図とるわんこの足を押さえてるだけ)、『終わったら注射針(のセットを作る)をよろしく』されて、映画の時間が迫ってるとゆーのに軽く12時半を廻ってしまった。焦った。予定が入ってなければどってことないんだけどさー。そーゆーもんなんだよねぇ。くったびれたー。で、夕飯に「焼きたてパン食べ放題」に入って食べすぎた…苦しいっす、まだ。
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by yukimaru156 | 2014-03-21 02:20 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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