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  ファーゴ  96年 アメリカ

映画冒頭、この作品が実話であることが知らされる。公開当時、ちょっと話題になったことや、いくつかの賞を獲ったことは記憶してるのだけど、身重の警察署長が登場する以外に何の知識もなくて、へへー実話なんだー、と思いながら観た。
そしてこれが、登場人物の名前以外は事実を忠実になぞった実話であることに驚かされる。映画よりも映画的というか、フィクションにしか思えないからだ。

ある、いかにも小心者の男が妻の誘拐を依頼する。目当ては身代金。裕福な義父に金を出させて、それを折半しようという目論見だ。依頼された方もどこにでもいそうなチンピラで、互いに虚勢を張ってるのがミエミエ。コメディ映画にありそーなシチュエーションだけど、依頼した男側にも、依頼された方の男にも「不測の事態」が発生し、それを取り繕うために嘘を重ね、虚勢を張り続け、大雪のあとの晴れた日に運動靴で出かけたかのようにずぶずぶと雪にのめりこんでいく。滑稽ではあるが、死者の数が増えるにしたがって笑えなくなる。だって実話だし。もう収束不可能なところまできてるのは明らかなのに両者とも引かず(引けず)、事態はさらに悪化し、そして死者も増える。
妻や義父の手前、見栄を張り続けた男と、大物ぶろうとして失敗するチンピラ男との共通点は山ほど。どこにでもいる小物で、無計画で、足元の危うさを悟ろうともせず、「このまま進めば何とかなる」と思い込むことで目の前の失敗から逃げる。

実話なので、すべてが露見して解決したことでこうして映画になったわけだけど、フィクションとして観てたら「たいしたことない、さして面白くもない」と評価してたんじゃないかなと思う。そういう意味でちょっと不思議な感覚を味わった。だから観終わったあと(ハハと録画しておいた映画を観たのだけど)、『これが実話とはね…』と苦笑するしかなかった。よかったか? と問われると「う~ん」だし、「つまらなかったのか」と言われても「う~ん」なのだ。
ひとつ突っ込むとしたら、あーんなだだっ広い雪の田舎町で、警官が1人で見廻るとかないんじゃないかなぁ。あれもホントだとしたら危機感なさすぎるよ。つか、何かあったら怖いと思わないのかねぇ。警官は2人1組がキホンなはずなんだけど。

朝はどーぶつ病院、午後は日曜にある「古着回収」のための不要服の選別。父の着てた服とかズボンとかね、山のよーにあるから。いいモノはちょっともったいないので、これとは別に福祉センターのバザー用にするか、もしくは(新品に近い)セーターとかはあたしがもらうことにした。オトート1号2号にも聞かなきゃかもだけど、先日話をしたらあまり乗り気ではなかったしね。やれ父の日だ、誕生日だと服をもらってたから、夏物冬物よりどりみどりなんだけど、彼らにしてみれば「贈った服を返される」てのもあまりいい気分ではないだろーし。

明日は都庁作品の搬入。気がかりはいくつかあって、梱包しながらもちょっどきどきしたりした。上手くいくことを祈るしかないのだけど。「現場合わせ」で乗り切れればね、一番なんだけどさ。
今朝は激しい雨で、しかも11月下旬並みの寒さにびびったけど、明日は雨ではなさそうなのが救いかな。
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by yukimaru156 | 2015-09-26 01:58 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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