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  浮世絵と喫煙具展

朝イチで映画に出かけたハハと昼に駅で待ち合わせて美味しいパスタを食べ、それから新宿へ。ハハは喪中はがきを見て驚いて香典とか送ってきた人へのお返しを買いに、あたしはOED線に乗り換えて、リニューアルオープンした「たばこと塩の博物館」へ。

オーエド線の蔵前からアサクサ線に乗り換えるのだけど、この乗り換えにちょっとびっくりした。まさかこんなに歩かされるとはね! 蔵前に降りたことはあっても、乗り換えるのは初めてで、どっちも地下鉄なんだからすんなり行けるのかと思いきや、一度地上に出されるんだよ。しかもそこから案内表示も1度きりのまま(ホントにこっちかよと思いながら)300メートルばかりをてくてく。そんでやっと乗り換えて本所吾妻橋。(どーでもいーことだけど、「本所吾妻橋」って時代小説みたいでカッコいいやね)

間近に迫るスカイツリーを見上げながら10分ほど歩いて、周辺に倉庫とか税務署しかないよな敷地に「たばこと塩の博物館」を見つける。渋谷にあったころは繁華街のど真ん中だったから(さぞ高値で売れただろーな。いま何になってんだろ)、何ともさみしーい感じだけど、建物は無駄に立派で(たばこの税金かよとすら思う)、広々としてた。誰もいないのに受付けには3人も座ってるし。ケービインもいるし。にぎわうなんてことあるのかな、ここ。入館料は渋谷のときと同じ100円だけどねー。

で、やっと本題(?)の、「浮世絵と喫煙具」展。浮世絵好きには堪らない名品が揃ってて、ここまで来た甲斐があったー、とココロでうひょおぉ~、だった。浮世絵っつーと「北斎、広重、歌麿、写楽」(の展示)がほとんどだから、鈴木春信とか礒田湖龍齋、英山、英泉、豊国、国貞らを観れただけで盛り上がってしまうのだ。今回の浮世絵展示は喫煙具を主題としてるから、役者にしろ花魁にしろ相撲取りにしろ、みんな煙管(キセル)持ってたり、傍らに煙草盆があったりしてる。この煙草盆や喫煙具をしまう箱なんかがまた素晴らしいのだよ、実物も含めて。
実際に絵に描かれてる喫煙具があるわけではないのだけど、形も素材も様々な喫煙具や盆、箱が手前のケースに配置されていて、その意匠や凝った作りには唸るばかり。螺鈿だったり漆だったり、細かい工夫がされてたり。「花見煙管」なんてのもあった。長さが70センチから100センチまであるのだ。「伊達」を気取る男女が花見へ行くのに「担いで」持ったらしい。伊達とか粋とか、外れるとただの酔狂になるのだけど、こういったことを競うのもひとつの「文化」であることに違いはないわね。

余談だけど、明治9年に施行された「廃刀令」で、世の刀剣装飾人たちの多くがこの喫煙具を作り始めたのだそーだ。だから喫煙具の名品は「明治、大正時代に多い」らしい。激動の時代、仕方のないことではあったのかもしれないけど、刀剣装飾から喫煙具装飾って、ちょっと切ないよな。もっとも、いまはその喫煙具ですらやるせない状況になってるわけだけど。

広い展示室で2人3人ばかりでゆっくり見てたら、ちょっと騒がしい人たちが入ってきて、何ごとかと顔をあげると外人さん(たぶん学生)を数人連れた年配の男性だった。煙管をどうやって使うかとか、最初の展示品を指して日本語で説明してた…のはいいのだけど、何と! ちょろっと説明しただけで(最初の3つ4つを見せただけで)『じゃあ時間もないから次へ行こうか』と言って、さっさと出てしまったのだ…学生たちは名残惜し気に(展示をざっと観ることすら出来ずに)引率者について行ってしまったけど、あれじゃあ何を観たのかすらわからなかっただろうなぁ。可哀想に。大方、スカイツリーまで行ったんではないかと推測するけど、あれはないわ。すぐ静かになったのはよかったけどさ、せっかくの機会を逃した学生さんたちに同情するより、ろくな説明もしないでちら見で帰らせる引率者の横柄さにムカッとした。何しに来たんだ、あんた。

本所吾妻橋から今度は浅草橋へ。お目当てはスケ帳とバレエ柄のノートかシール。何とかシールは1つ探しあてたけど、スケ帳はやっぱりコレと思うモノがなくて、雨も降ってきて疲労感倍増…「妥協しない」てのも、ある意味難しいもんだぁね。ふーむ。
そーそ、甥のYGの誕プレに何がいいのか、てメールの返事がしばらくなくて、やっと返事が来たと思ったら「考えとく」で、今日(つか昨日の深夜)に返信がきた。その話はまた次回。
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by yukimaru156 | 2015-12-03 00:40 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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