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  虫眼とアニ眼  養老孟司 宮崎駿 著

失礼ながら、あたしは養老孟司氏が何者なのか知らなかった。どこぞの学者か教授だろうなー、てだけで、昆虫に関するエッセイか何かを目にしたこともあったから、昆虫学者かな? とも思ってたけど。東大名誉教授の解剖学者であった。でもって昆虫は「趣味」。趣味だからこそあんなに語るのか。少年時代から昆虫採集にハマり、以来それが続いてるという。

宮崎駿との共著みたいな書き方になってしまったけど、これは2人の対談集。年が近い(宮崎の方が4つ若い)てのと、考え方に似てるところがあるってだけで仕事とかでの接点はないようだ。
制作の合間にちらちらと読んでて、読了後、『バカの壁』が読みたくなった。つか、養老氏の著作が、かな。いや、昆虫はどーでもいいのだけど。(でも昆虫の話を通して、いろんなモノが見えてくるんだろうな。そういう語り方をする御仁なのだ)

2人を結んだのは趣味でも何でもなく、新潮社が仕組んだことで、そこでざっくばらんにあれこれ語ってる。(養老氏が宮崎作品を全部観てる、てのはちょっとびっくりだ) この対談は『もののけ姫』公開中のことで(つまり1997年。20年前になるのか!)、それについての2人の話から、現代のワカモノや子供たちに話は飛ぶ。当時の「子供たち」はいまはとっくに成人してるわけで、彼らが憂いた現状はさらに持続してる…のかな。
『ウチの子は「トトロ」が大好きで、もう100回は観てます、と言われ、それはやめてくれと思った。あんなのは年に1回でいい。「トトロ」を観てどんぐり拾いに行きたくなった、はいいけど、100回も観てたらどんぐり拾いに行こうなんて思わないでしょ。それは困る』と宮崎氏。ふむふむ、その感じ、わかるわ。

『もののけ』と『ポニョ』を抜いた『君の名は。』は、「聖地巡礼」とか言って映画で描かれた街やら駅やら階段やらに人が集まってるらしいけど、つーことは対談当時よりは「外に出る」ようになったんだ、と思っていいのかね? ポケGOのおかげで(?)ゲーマーも町へ出るようになった、なんて話も聞くけど、何かちょっと違う気がしなくもない。そりゃ、出かけた方がイイに決まってはいるんだけどさ。いわゆる「ご当地」でお金落としてこれば、それだけ活性化するけどね。へし切り長部(信長の愛刀)の展示見るためにオナゴ共がわんさか来てるらしいし(オトゲーの「刀剣乱舞」の影響ね)、地味なとこにスポットが当たるのは悪いことじゃない。先日ちらりと書いた、外国人女性が初の棋士になった、彼女が将棋に興味を持ったのは『NARUTO』から、て話みたいに、どこへ拡がりを見せるかわからないこと考えると、案外これでイイのかもなぁ。
対談集は、貰い物で(自分から買うような本ではない)、そういう意味でちょっと珍しさもあったのだけど、20年前と言ってもそんなに古い話のようには思えず、含蓄もあり、悪くなかった。今度古本屋行ったら『バカの壁』を探してみよう。

シゴトのあと、展示レイアウトについてあれこれ考えてたらいつのまにか寝てた…座椅子で腕組んで。しっかり30分…以上は寝てたみたいだ。まぁ、忙しかったのもあるけどね。こんな形で寝てたら風邪ひくのに。
夜には、もう一枚の絵の方を完成させた。ちょっと魚たちがでぶになってしまった。チラシの柄を意識すると、どーしてもちょっと大きめになってしまうんだよなー。







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by yukimaru156 | 2017-03-03 00:15 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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