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  パトリオット・ディ  2017 アメリカ

2013年のボストンマラソン、ゴール間際で起こったテロ爆発事件を生々しく記憶してる人も多いだろう。事件は異例ともいえる、わずか102時間で解決した。その顛末を描いた映画ではあるのだけど、何とゆーか…まぁ、違和感がないと言えばウソになるかな、てのが最初の感想。
犯人特定まで、"ホントかぁ~?"ではあるし、派手派手な銃撃戦とか、ホントにこれやったんなら悪いけどあんたらアホだよ、それじゃテロはなくなんないわ、とマジで思ったりした。みなさんのおかげでテロリストは蜂の巣になりました、よかったよかっためでたしパチパチ…が「解決」だと思ってるんなら、オツム単純すぎる。だからああいうダイトーリョが生まれるんだ、とか思ったりもして。

「テロに屈しない」「悪魔に対抗できる武器は唯一、愛だけだ」というフレーズに新味はないけど、否定するつもりはない。無差別テロリストに寄り添え、とも思わない。でも「さらなる力でやっつければいい」というのはどうなのかな、というのが正直な感想だし(だからどうすれば、というアイディアはないのがこのテロ問題の難しいところなのだけど)、それが決して少数意見ではないと思いたい。

事件についてあれこれ書く必要はないと思う。2013年の事件だから、もう4年前になるのか。爆破事件後、早々に「これはテロである」と断定し、そこから倉庫を丸々借り切ったどでかい捜査本部が設置され、その広さを感じられないほど大勢の人間が出入りして、多種多様な角度から事件解決へのアプローチを試みる。この間、わずか数十時間。
これを観る人の大半が思うのではないかと思う。自分の街でこんな事件が起きたら、警察はここまで迅速に動いてくれるんだろうか、と。あたしは思ったね。東京マラソンでこうならない、なんて保証はどこにもないのだ。でもこれが東京だったら、縦割り弊害とか、縄張り意識だとか、誰をトップに立てるのかとか、そんな、ハタから見たらどうでもいいような、それで解決が早まるわけではないだろが! とツッコミたくなる状況に陥る気がする。そゆ意味では彼ら(州警察とFBI、そしてラスト間際に登場したのはテロ専門家?)の連携は悪くなかった。

主人公は、殺人課の刑事で、ワケありでボストンマラソンのゴール際警備に当たっていたM・ウォールバーグ。好きな役者の1人だったんだけど、おっさんになったねぇ…てことはともかく。彼が迅速に救急配備し、道路の封鎖、人員の確保等々の指揮をとったおかげで混乱しかけた体制も整うのだけど、「実話」としながらこの彼が「映画のオリジナル」てどゆこと? これはあとで(さきほど映画検索して)わかったことなんだけど、そうやって「実話だけど捏造入り」な映画を作られると、例え感動したとしても何かが崩れてく気がするな。それにこの話自体、特定された「白い帽子の男」が犯人だったからよかったものの、違ってたらと思うと空恐ろしい。そしてその可能性は多分にあったのだ。だってあの大観衆の中で「逆方向を向いて」歩いた、てだけなんだよ? 容疑者の1人ではあるにせよ、「誰かを挙げなくては国民の不安、不満は収まらない」て空気、怖すぎるわ。

そーそ、東京でこれが起きたら、て話に戻るけど。
「テロに屈しない」は、まぁそうなると思うけど、外出禁止とか窓際に近づくなとか警官以外の人間が訪ねたら応対してはいけないとか、ああいう戒厳令はまず無理だろうな。むしろ興味本位でうろつく奴がいっぱい出て来そうな気がする。そんで警官の手間がさらに増えて、混乱が増すんだよ、きっと。東京って、震災なんかも含めて「痛い目」に遭ったことがないからねぇ。ホントの警戒も恐怖も知らないよね。もちろんあたしもだけど。

早番シゴトのあと、ウチん中を片付けてるうちに時間になり、さっと観に行ってきたのだけど、すぐ近所なのに何かくたびれた…何でだろなぁ。イイとは思えなかった映画についてあーだこーだ書くってのも疲れるってことかもな。








( ̄ー ̄)

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by yukimaru156 | 2017-09-15 00:38 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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