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ノーカントリー

07年 アメリカ
さーて、どう書いたものか。まず「救いのない映画」ではある。解決もしない。暴力シーンやエグいシーンはR15(18だったか?)指定するほどひどいとは思わなかったけど、全編を通して漂う緊迫感は「怖い人は怖い」といったところか。そこが上手いんだけどね。

テキサスの砂漠で、麻薬の取引から起きたイザコザらしき事件のあとに通りかかった男が大金を手にする。それを追う組織に雇われた殺し屋、そして彼を追う保安官の三つ巴で、この殺し屋ってのが「無意味な殺人」を繰り返す、得体の知れない不気味さを漂わせてアカデミー主演男優賞だ。そぉ~かなぁ~。決して目新しいとは思えなかったのだけど。いわゆる「無差別殺人者」の話だと思ってたので、まず「雇われてた」ってのが意外だった。『金や麻薬に興味のない男』なのに何で雇われ者なんだ?雇われてるっていう名目が欲しかったのだとしたら、そういう思考はするんだな、と思えるけど、そーは見えないしさ。大金を持って逃げてる男を追いながら無意味に人を殺してくけど、それを楽しんでるようにも見えない。彼が繰り返す殺戮は謎だ。快楽ですらない殺人は、飢えか欠落か。(何であれ殺人に変わりはないわけで、殺される側としては恐怖は一緒だわな) 彼自身も自分の死にすら無頓着なまま死にそうだから、「殺される側の恐怖を味わう」ことはないだろう。電気椅子に意味のない殺戮者って増えてるよな日本でも、とか思ってしまった。それが「怖い」ってことかな。抑止力が何もないもんなぁ。

突っ込みどころはある。そんだけ冷静で用心深い男がなぜそれに気づかない?とか、じゃあアレはどーなったのだ?とか。保安官(トミー・リー・ジョーンズ)の『俺が何とかしようと思ってもどうにもならない』と思う虚無感は理解できるけど、だったらまずそう思うまでの過程(やれるだけやったとか)を見せてくれよ、とかとか。
ウディ・ハレルソンが出てきたときはココロで投げキッスしたけど、いーとこなしでがっくし。
『椅子に座っていいと言った覚えはないぞ』
『椅子ってのは座るためにあるんだ、知らないわけじゃないだろ』
って台詞が聞けただけでもいっか。数年ぶりに見た気がするのに全然変わってなかったしね。

観る前にいくつかこの映画の評価を読んだけど(なので期待してなかったのだけど)、そー悪くもなかった。よくもなかったけど。「救いがない」からよくないのではなくて、いろいろ説明不足だったり、ブツ切れに近かったり、一体誰が主人公なのよ、的な話の展開がよくなかったんだと思う。殺人鬼が死んでメデタシで終わってたハリウッド映画と一線を画すからアカデミーにつながったのかねぇ?「コーエン兄弟監督だからもらったんだろ」という評価もあったな、そー言えば。

今日は7時間ぶっ通しで製本して左肘と手首がイカレてきて(ずーっと押さえてひたすらカットしてるからくたびれるのだ)、外の空気を吸いに夜8時に家を出て11時に帰宅した。桜満開の時期とは思えない寒さ。明日も寒いんだってさー。ざるそばより丼が売れる方が洗い物少なくて助かるからいいけど、今夜これからがヤだなぁ。
Commented by masako at 2008-04-01 13:49 x
お忙しいところDM送ってくださってありがとうございます!
お店のHP開通しましたがメールの設定masterが忙しくてまだなの
(泊まり込みで現場に行っているのです、カフェの施工)
なのでこちらのコメントで業務連絡という至極恐縮なこと やってます(平平)
シールは返送しました、ご確認ください
では
Commented by 雪丸 at 2008-04-02 00:55 x
masakoさん、こんにちはですぅー。シール、確認しました。ありがとうございましたー(こちらも業務連絡で失礼!) 
とりあえずお店のHPは復旧したのですね、ご苦労さまでした。今後ともよろしくです。
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by yukimaru156 | 2008-04-01 01:28 | 行った観た読んだ | Comments(2)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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