人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「国貞、国芳、広重とその時代~幕末歌川派の栄華」展

文化の日はせめて文化らしー1日にしようと、かねてからチェックしてあった浮世絵展に行ってきた。前期後期と別れていて、できればどっちも行きたかったのだけど、前期は10/26まで。(その気になれぱ行けたはずなのに…ちっ) 
渋谷で紙を注文してから、原宿まで歩く。お散歩日和ではない上、どこをどー歩いても人、人、人…覚悟してたけどやっぱ凄いわ。
太田記念館は原宿のど真ん中にあると言ってもいいけど、思ってたとーり来館者は少ない。文化村の「J.E.ミレイ展」とどっちにするかちょっとだけ悩んだのだけど、こちらにして正解だろう。あっちは平日の、なるなら9時までやってる金曜に行きたいよな。

浮世絵とゆーと、北斎、歌麿、広重、写楽、が定番になるのだけど、あたしは断然この「歌川派」の国貞(3代目豊国)周辺だ。(でも集めてる浮世絵記念切手では上位の4人のモノしか出ないんだよね~すごい不満) 
で、やっぱり国貞はすごかった。かっちょえぇ~!あたしは肉筆画より版画の方が好きなので、2階展示の「今様押絵鏡」とかにもーわくわく。萌えた、と言ってもいい。離れられないくらい好きだ。彼の描く意匠というか、着物デザインもまた素晴らしくて(以前まとめて観る機会があった)、それに女性より男性のきりりとした感じも素晴らしくて、よくぞやってくれましたー、待ってたぞー、という気分になった。これで700円は安い。(ミレイの1400円はどーだ?)

今回、いろいろ勉強にもなったのだけど(いまやろーとしてるちぎり絵の、ね)、版画にある落款に「シタ売」とあるのが『これは販売するときに絵の下に置くこと』という意味だと初めて知った。つまりこの当時、天保の改革で「遊女、歌舞伎役者の絵を描くのは禁止」となって(その他にもいっぱいあった)、加えて5代目市川海老蔵は江戸追放の身。それが戻ったということで描かれた絵だったのだけど「発禁モノ」に近かったのだ。あれこれと規制された画家たちと、規制されるほど欲しくなる庶民たちの間でいろんな試みがなされて、見立て画とか隠し絵とかが発達した。春画がいい例だと思うけど、浮世絵が「多色刷り禁止」みたいなことになって、腕はあるのにそれが振るえない絵師、掘り師、刷り師たちが競って作ったのが春画とも言えるから、絵としてはそりゃーもー素晴らしいのだ。と思う。だってナマで観たことないんだもん。でも男女が赤裸々にヤッてるだけのはずが、脱ぎ捨てられた着物が豪華だったり、意匠が凝ってたりするんだよね。モノクロの文庫でしか観たことないんだけどさ。はぁ~、やってくんないかなぁ、「春画展」…何か違う客層でいっぱいになる気がするけど。(つーよりモロ出しだからまずやらないわね)
えーと、浮世絵雑学ついでにもひとつ。春画を描いていない絵師は上記の絵師の中で写楽だけです。北斎も広重もばりばり描いてるし、歌麿に至っては「描く女のほとんどが自分の奥さんがモデル」という、ちょっとどう評価していいのかわからない凄さ…世の男たちよ、絵心があったとしてそれが出来るか?って感じ。

帰宅してリョーシンにひさしぶりにゴハンを作ってあげて(超カンタンなモンだけど)、夜はせっせとスケッチ。ムックを左手で抱えて顎の下に置いてカリカリ。決まるよーで決まらない。そろそろ「これでどーだ!」と踏ん切りをつけないと。
そーそ、渋谷から原宿まで往復歩いたけど、5千歩に満たなかった。そば屋の方が動いてるんじゃん、あたし。

 国貞、国芳、広重とその時代~幕末歌川派の栄華展  11/26まで。太田記念美術館(原宿)
Commented by at 2008-11-04 18:29 x
ん~。
雪丸さん、エッセー書いて書いて。
リズムのある文章、汐は好きですよ☆
Commented by 雪丸 at 2008-11-05 01:12 x
汐さん、んにちはですー。
エッセーっすか…何か照れるな(^^;) でもお褒めいただき光栄至極です!エッセーとかショーセツとか、書く機会があればよいですよね。どっか公募でもと思いつつ「ちぎり屋」やってますが、そういう想いはなくはないので…まずは個展、張り切ります!
名前
URL
削除用パスワード
by yukimaru156 | 2008-11-04 01:26 | 行った観た読んだ | Comments(2)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


by yukimaru156