2017年 11月 09日 ( 1 )

爆発的ヒットとはならなかったものの、いまだにコアなファンを多く持ち、クリエーターたちに多大な影響を与えた前作『ブレードランナー』から35年(!!!)、その続編が本作。いやはや…ホントにやるとは思ってなかった、てのが1つと、ハンパなもん作ったらファンたちが黙ってないだろから作る方も必死だよな、てのとで期待と不安が交錯する中、1人で出かけた。かくいうあたしも前作のファンなのだ。どのくらい好きかってーと、とてもコアファンを名乗るほどではないにしても、「同じ映画を何度も観ることはほとんどない」あたしが、これだけは最低でも6、7回は観てるし、ベストムービーの不動の1位なのだ。前作の公開後、「ディレクターズカット」とか「完全版」を始めとして何本か作られた(という言い方でイイのかちと疑問だけど)のも全部観てる。なのでまぁ、「頼むから前作より劣るにしてもがっかりはさせないでくれよ」て感じだった。

そしてそれは裏切られなかった。「続編として完璧」という称賛の声も多々あり、おそらくは(また)爆発的ヒットには至ってないけれども、1つの映画として、続編として、いい出来だったと思う。2時間45分とやや長いけどね。

人に労役される存在としての人造人間「レプリカント」、そして彼らの犯罪を取り締まる側にいる捜査官「ブレードランナー」。彼らの闘いを描く…と書くとその響きのチープさに我ながら呆れてしまうな。確かにそうなんだけど、テーマはもっと奥深く、いろんな琴線に触れてくる。
圧倒的な映像美と(当時はまだCGではなく「特殊効果」だった。それでもそのクォリティーの高さと言ったら!)、おそらくは初めて描かれたと言っても過言ではないと思われる「退廃的な(現在の延長線上にある)未来」はそのまま踏襲して、かつ、物語は続編としての要素も充分に備えつつ進む。もし前作を未見のまま観ようとしてるなら、まずは前作を観ることからお薦めする。損はさせない。

正直な話、あたしは今作の主演のライアン・ゴズリンが好きではない。無駄な部分がないとは言えない気もするし、前作の謎は謎のままだったりする。(ここがコアファンの喧々諤々なところ) それでも「良かった」と言えるのは、前作に対する愛とオマージュに溢れつつもしっかりと世界を創りあげてるからだ。
30年前(ということになってる)の事件のあと、レプリカントの製造は一時中断され、そして人に従順で危害を与えることのない新型レプリカントが登場する。ブレードランナーたちが追うのは、旧型。すでに新型は社会に馴染み、最早人との区別はつきがたい。劇中も誰がレプリカントで誰が違うのか判別はできず、また敢えて語られてはいない。子を成すことができないはずのレプリカントから生まれた子供を世間から隠したい(消したい)警察と、使役させるためにその謎を解明したい製造会社と、レプリカント独立の柱としたいゲリラたち。三つ巴の渦中に翻弄されるブレードランナーが、ライアン演じるKだ。レプリカントとしての自分を充分に認識し、行動しながらも、そこには深い悲哀が漂う。彼が愛するのはただ1人、ホログラム+AIという、量産型(?)の恋人だけ。にしても彼女の何と「人間的」なことか! 比べる「人間」がいないのが残念だけど。

前作について語り出すとキリがないのだけど、本作もキリがなくなりそーだ。ラストシーンの美しさと切なさは、あとからじわじわくる。「謎」の方もまたじわじわくるけどね。あれ、あそこって何だったんだろう? とか、あの人はあそこで何を? とか、そういう類。35年前に主役を務めたハリソン・フォードがチョイ役ではなしに出てくれたのは何とも嬉しい。じーさん体型になりつつもアクションまで披露してくれてさ。彼がブレードランナーを演じたのは「スターウォーズ」と「インディ・ジョーンズ」の間の、一番脂が乗ってるときだったんだけど、まさかまたデッカードを演じるとは思ってなかっただろーね。でもいま、このタイミングで(前作の数年後とかではなく)やってくれて良かった。

帰宅してすぐ、「ブレードランナー」のサントラを探し出し、PCで聴きながら予告編の特別映像や、今作の前日譚となる短編を堪能した。(こちらも合わせて観ることをお薦めする) 
観る価値は充分にあった。
あ、最後にもひとつ。ハリソンが飼ってた大型わんこ、もふもふしたーい! やっぱ飼うならああいう大型犬だよなー。孤独な男に寄りそう犬はでかくないとね。








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by yukimaru156 | 2017-11-09 00:39 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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