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陰陽師 瀧夜叉姫  夢枕獏著

そーいやこの本読んだのに感想書いてなかったなぁー、と思ったので書く。ちょっといまさらなんだけど、今日はどってことない日だったので。

「陰陽師」シリーズは、最初の3、4冊はともかくとして以降しばらく手を出してなかったらば、もー何冊出て、自分が何を持ってるのかがわからなくなっていた。で、これは絶対持ってないよな、と確信して、かつ、友人のb級サンが『これはおもしろい』と言ってたので購入、読了した次第。(確か個展の始まるちょっと前に、だ)

このシリーズ、主人公の陰陽師の安倍清明と、ごくごく一般の良識人、源博雅が関わる事件を核とした話で、どこから読み始めても差障りがない。やたらめったら改行されるので(あたしはこの手法はあまり好まないのだけど)、するするっとあっちゅー間に読める。
陰陽師としてかなりの使い手である清明は実在の人物として知られ(確か縁の神社もある)、にもかかわらず出生を始めとして謎も多い。母親は玉藻の前とゆー「絶世の美女」で、実は「九尾の妖狐」だったって話だし。ま、どこまでホントかはさておいて、読み物として「そそられる」のは確かだ。それに加えて瀧夜叉、だもんねぇ~。期待大ってなもんよ。

朝廷が死して尚怖れる、平将門。斬首された首は、哄笑しながら空を飛んで行った、とされている。彼の朝廷に対する呪詛を怖れるあまり、あらゆる手立てが取られた。そしていまも続いてたりするのだ。だって将門の首塚を前にした庁舎の机は、首塚を背にしないよう配置されてるんだってよ?これホントの話。
そしてともかく瀧夜叉。将門の愛娘にして、「相当の妖術使いだった」とされてる。将門同様、彼女を題材にした本や絵画、舞台なんかは多い。浮世絵の彼女の絵なんてぞくぞくするもんね。当然美人だしさ。
なので本書の彼女の扱いに対してはちょっと、いやだいぶ不満。何かフツーの「ムスメ」だし。将門の復活を望む者は決して少なくなく、彼女はその筆頭として祭り上げられる形になるのだけど、妖力ある将門の復活を経て、朝廷転覆を狙う者たちに怖じ気づくよーな「ただ父恋し」の小娘ではねぇ~物足りないっすよ。
本書の主人公は安倍清明なわけで、師と仰ぐ者やその師と敵対関係にあった者との因縁とか、将門討伐に関わった者たちに降りかかる呪詛とかその攻略(?)とか、読み物としてはおもしろいのだけども。ん~、期待してただけにちょっと残念。だって最後は絶対「妖術使い」と「陰陽師」の対決だと思い込んでたんだもん。フツー、読んでて“こうなるのかな”が裏切られたときは快感だったりするのだけど、これはちょっと違うベクトルに行ってしまった感がある。これはこれとしておもしろいんだけどさ。

今日は「ゆるゆるお掃除」の日。も、てんでやる気がなくて、だから終始ゆるゆる。それもかなり局地的。在庫を整理して、しばらく使ってない什器を始末したり福祉バザー用品に仕分けたり。しばらく出店予定もないのでね。一気にカタつければいいのに、やる気ないから進まなくてダメだわぁ。そんなことより本読みたいしマンガ読みたいし。でもこの部屋、もー少し何とかしなきゃなんだよねぇ~。あー、気がおもっ。
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by yukimaru156 | 2012-03-19 01:43 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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