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  スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ 07年日本

まータイトルからしてアレなんで、どこまでははっちゃけてくれんのかなーと思いつつ観てたら、いきなり北斎の赤富士をバックにした荒野で瀕死の(?)ガンマンがタランティーノで驚いた。でもって彼は蛇を咥えた鷲を撃って蛇を得、そいつを喰うのかと思ったら蛇が食ってた卵を腹を割いて取り出した。(この卵は「スキヤキ用」である。素晴らしい) 卵を入手したと同時に現れる謎のガンマンに香取慎吾。タランティーノはつぶやく。
『ギオンショージャのカネのオト ショギョームジョーのヒビキあり…』
ってウエスタンで平家物語かよ!と突っ込んだら、そのとーりだった。笑える。

カチワリの舞台から一転、荒野の中にある寂れた町。(入り口は鳥居だ。でもって家屋は日本式だ) そこへふらりとやって来る早撃ちのガンマンに伊藤英明。町を二分する勢力、デタラメな赤い装束(ほとんど暴走族&チンピラ)の平家の親玉、清盛に佐藤浩一、重盛に堺雅人、対する白装束の源氏、義経に伊勢谷友介、弁慶に石橋貴明。西部劇のお約束の1つ、「強きに流れる保安官」に香川照之。真っ当な正義感を持つ故に殺される男に小栗旬。踊り子に木村佳乃、酒場の女主人に桃井かおり。脇も豪勢に固められ、7年前とは言え、よくまーこんだけの役者を揃えたもんだと感心する。

平家と源氏の「埋蔵金」争いに巻き込まれる主人公。展開は全て「西部劇のお約束」で成り立ち、どこも外さない。男たちは真剣であればあるほどおかしく滑稽で哀れで、三池監督らしさが随所に盛り込まれてる。いやー、何つっても「実は凄腕ガンマン」の桃井かおりだわね。背中に弁天様の刺青だよ?ついた呼び名が「血まみれ弁天」。かっけぇ~!映画とかで「かっこいいおばさん」が登場すると“うひょお~”と喝采しちまうんだな、あたしは。キレイなだけのねーちゃん見てるよりずっとイイじゃん。

さてこの映画、豪華な俳優陣を揃えたおかげで、もっとも大事な「西部劇」のお約束が外されてます。何かとゆーと、「主人公のいいとこがない」。いや、別に伊藤英明が役不足ってわけではなくてね、その他の役者たちの個性が際立ちすぎてるんだな。佐藤浩一にしろ、敵対する伊勢谷友介にしろ、彼らの腹心の部下たちにしろ、そして保安官の香川照之にしろ、キャラ立ちすぎで、主役であるはずの伊藤英明が目立たない。おおっ、と唸らせる早撃ちシーンがちょびっとすぎたってのもあるかもしれないな。ラブシーンもどってことないし。ここらも監督の計算のうち、描きたかったのは荒野のウエスタン源平合戦、てことなのかもだけど。
ラストの決闘で雪が散らつき、あっちゅー間に周囲は埋もれるほどの雪景色になって、おいおいいくら何でもそれは降らせすぎじゃん?てゆーか、こんなにすぐに真っ白世界にゃならんだろ、と思ったら、あとで監督がインタビューで(CSで観てたので、オマケで監督の談話が入ってたのだ)、『もうやんでくれ、と思うのにどんどん降って、あっという間に積雪8メートルにまでなった』と苦笑してた。そーか、あれは演出ではなくてモノホンの雪だったんだ。へへー。
映画では、俳優たちはみんな英語で喋り(公開時は字幕?)あとでまたそれぞれの声をアテレコしたという、おもしろい作り方をしてる。字幕でちょっと観てみたかったな。にしてもスキヤキシーンは冒頭のタランティーノが食べるときだけ、てのはちょっと残念。どっかでみんなで鍋つついてるシーンがあってもよかったのに。

今日もバイトは休みで、午後からチチの在宅リハビリのセンセの指導に付き合った。毎日このメニューをチチにやらせてます、と言ったらば『すごいです、ありがとうございます』を連発された。この練習メニューのおかげで動きもだいぶスムーズになったようだ。あたしらからすれば、「もっとちゃんとしゃんとしてくれ」なんだけどね。でもあんまり褒められると、ちょっと照れ臭いとゆーか、あたしはセンセたちの尽力に感謝する方なんだから気を遣ってくれなくていいです、と言いたくなるな。「家族のケア」も介護士たちの仕事のひとつなんだろーけど。
それからずっとチラシ整理…終わらない終わらない。だぶってる色とか、今後も使わないだろーと思われるモノとか、昔からあるけど使ってないとか、そゆのをどんどん捨ててるのだけど、全大量からすると微々たるものでうんざりする。色の洪水にくたびれて、ついモノクロの世界(手近にあるマンガ)に逃げたりしてさ。毎日反省ばっかだわ。
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by yukimaru156 | 2014-02-25 01:55 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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