いつだってやめられる 7人の怒れる教授たち  2014年イタリア

最高学府で分析学その他の博士号を持ちながら、共著であるはずの教授ですら『難解すぎて説明ができなかった』とか言われて研究費削減、果ては教授職まで失い(しかも恋人には伝えられず)、途方に暮れるところへ生徒にまで裏切られ、失意のどん底に落ちた男は、同様にして職を失った昔の同僚を尋ねる。かつてはその明晰な頭脳で数々の論文を発表したにもかかわらず、いまはレストランの下働き。男は、生徒に一服盛られた「合法ドラッグ」の話から、『あんな安物で儲けられるなら自分たちはもっといい物が作れる』と言い、そして自分の発案に「それしかないのでは…」と思い込むようになる。

『この頭脳を使わない手はないじゃないか、何で俺たちがこんな仕事をしなくちゃならない?』
かくして集められた元同僚たち(全員が教授職に就いていたにもかかわらず低賃金の労働に勤しむか、ヒモ同然の暮らしをしている)は、「刑務所行きはごめん」と言いつつも、それぞれの得意分野から、また「作るモノは合法」の誘惑から逃れることができない。民俗学の権威は「どんな職業でも対応できる」と豪語して麻薬ディラーに、考古学教授は「考古検証のための車は検問にかかることなく、また調べられることもなくどこへでも(薬を)運べる」と言い、分析学、統計学、そして数学に強い元教授たちは「より純度の強い合法ドラッグ」の完成のために日用品のあらゆるものをかき集め、金曜夜の人のいない大学研究室に忍び込んで薬の製造に励む。

前半の彼らの会話は専門的すぎて内容がわかりづらかったりもするのだけど、ドラッグや金儲け以上に「得意分野に関われる喜び」に嬉々としているさまは、無邪気な子供のようでもある。「いつだってやめられる」と言いつつ、そーはいかないのは目に見えてるのだけど。
堅い仕事に就きながら干されて、その頭脳を活かせない仕事に渋々従事していた男たちが思わぬ大金を手にしたらどうなるのかはもーわかりきってて、挙句は同様にして麻薬売買してたギャングに狙われたり(元締めが実は「流体力学の教授だった」てのは笑えた)、警察に『「研究者ギャング」の存在を私たちが知らないとでも?』とか言われる始末。

それでまぁ、想像通りの結末まで、正直なところ「コメディだけど新味はない」から「ドタバタも笑えない、クスクス程度」で終わってしまう。キャッチコピーの「空転、急転、逆転」に、ちょーっと期待しすぎてしまったかもなー、と思ってしまった。このコメディ、なかなか人気だったらしくて3部作にもなってたしね。近所の映画館でこの3部作を上映中だったから、よかったら次も行こう、と思ってたのだけど。
そーそ、劇中、ホントに唐突に日本語の看板が出てくるのには笑ったな。それが間違った漢字とかではなく、カタカナ縦書き、てのがおかしくて。文体もビミョーに間違ってるし。

でも「得意分野を活かせない苦しみ、切なさ」は笑うに笑えない現実でもあり、それが固い仕事に就いてた人たちならまた尚更、なところもあって、やっぱりちょっと笑えなかったなぁ。

夕飯は、先月ギフトカタログから取って冷凍しておいた「近江牛」の焼肉。近江牛と松坂牛のどちらがどーなのか知らないけど、うっわー、こんなに美味いもんかー、て感じだった。つい食べ過ぎた。キャベツもたっぷり焼いたんだけどね。それを、鬼おろしで卸した大根おろしと自家製ポン酢、七味で食べたんだから余計(?)美味しい。いただけたことに感謝、だ。

明日もお休みだ。そろそろ「有意義なこと」しないと自分がさらなるダメダメ人間になりそーで困るわ。









( ̄ー ̄)

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by yukimaru156 | 2019-01-10 01:56 | 行った観た読んだ | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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