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2019年 05月 20日 ( 1 )

  うつし世 村上豊展

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村上豊という挿し絵画家さんを知ってるだろーか。絵を見たら「何となく知ってる(見たことある)気がする」人は結構いるんではないかと思う、あたしの好きな画家の1人だ。御年83歳でもちろん現役。どんな絵、と訊かれると(訊かれたことないけど)、『まんが日本昔ばなしに描かれているような懐かしさと「鳥獣戯画」や「百鬼夜行」に通じる愛嬌とおかしさりある絵』と応えるかな。

写真の絵を見て「あぁ」と思ってくれるだろーか。時代小説の挿し絵が多いかな。宮部みゆきとか夢枕獏の「陰陽師」シリーズの表紙とか。いま、Y新聞で不定期連載してる磯田道央のエッセイも彼の絵なんだけど、1度見たら「次はすぐわかる」と言えるかもしれない。

彼の個展が野間記念館(目白)で開催中、と知ったのはつい最近で、これは行かねば! と思いつつ念願かなったのが最終日の今日。でもおかげでいいことあった! 本人に会えて、直筆のサインっすよ、これ!! しかも鬼の子の絵入りで!!!

風光明媚で有名な都心のど真ん中にある椿山荘の並びにあるこの記念館、あたしは初めて訪れた。(江戸川橋駅から歩いたんだけど、遠かった…えらい坂道だし) 3月から始まってたこの展覧会、2期に分かれてて、前期が「夢幻」後期が「うつし世」とテーマが分かれてるのだけど、行きたかったなー、前期! もちろん後期の作品も良かったのだけどね。でも魑魅魍魎や鬼や天狗、妖怪たちは彼の十八番。その愛らしさときたら筆舌に尽くしがたい。も、ホントにたまらないっすよ! 

ナマて観ることができてホントに幸せ~と思えたのが、屏風絵のような4枚の連作「長屋の春」、そして「紅蓮」。前者はほのぼのとした、そこかしこにいる市井の人たちのごくごく普通の日常が描かれてるのだけど、子供たちの嬌声とか雀の「ちゅんちゅん」とかおじいさんおばあさんのさりげない会話とかから物見櫓の上に立つ天狗の「それー、いけー」なんて言葉のひとつひとつに愛おしさがこみあげてくる作品。対して「紅蓮」は、合戦の最中の1場面ではあるのだけど、入り乱れ跳ね飛ばされる武者たち全体がひとつの「紅蓮の炎」になっていて、コミカルな要素を併せ持ちつつも、そこにあるそれぞれの「真剣さ」に見入ってしまう。
ちなみにこれらは筆に色鉛筆の彩色。そうでない絵もあるのだけど、やっぱり筆の絵が一番。

思わずぐぐっとくるものがあったのが「お前百まで」という作品。おっきな満月の下、かやぶき屋根の下でおじいさんとおばあさんが『いい月だねぇ』『ええ、ほんとうに』と笑みを交わす、その屋根の上にはにこやかにくつろぐ七福神たちの姿。何かもう、しみじみと、あぁ、いい絵だなぁ、と思う。タイトルもまたいいよね。「お前百まで」だよ? こういうじいさん、ばあさんだからこそ七福神たちが見守っているのだろうし(毘沙門天だけが屋根の端に立って睨みを効かせて周囲に目をこらしてるのがまたいい)、こういう2人になれたら理想だなぁと思える。あ、何か思い出しただけで泣けてきた。

キレイでそれなりの大きさのある立派な記念館だったのだけど入館者は少なく、入ってきたときは誰もいなかった長机におじいさんが座ってて、ハガキ買ったら(いっぱい買ってしまった)、『いま、先生がいらしてるのでサインをいただいては?』と言われて初めてそれが村上先生であることを知った。何かもーどきどきした。名前をフルネームで、と言われてそのまま紙片に書いたのだけど、「屋号でもいいですか」とか訊けば良かった! 「ちぎり屋さゆき」にしてもらうのだった! そんで握手もしてもらうんだったーっ!

悔やんでも仕方ないけど、帰りはもー浮足立ってて、ココロ弾んで、昨日の食べ過ぎで朝食はパン半分、帰宅したらシゴトまで時間が30分もなくてあとの半分だけ、なんてのも全然苦ではなかった。シゴトも、まぁフツーだったし。

さて、今日は1発で更新できるでしょーか?! この文章の2度書きはホントにカンベンだ。出来ますように!










(≧▽≦)



by yukimaru156 | 2019-05-20 00:31 | そんな1日 | Comments(0)

ちぎり絵ざっか作家 さゆきの  雑記帳


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