皇居三の丸尚蔵館の開館記念として開催中の「皇室のみやび-受け継ぐ美-」を観に行ってきた。皇室の所蔵品だからね、もー全部が国宝。(あ、でも国宝ではないモノもあったかな)
写真OKだったので、何点か撮らせてもらったそのうちの1枚がこれ。
素晴らしい屏風なんだけど、これの何が素晴らしいって中央の茶色い部分、これ「簾」なんだよ! すごーく細くて遠目には簾に見えないのだけどね。しかもそこにもちゃんと屛風の絵が入ってる。この細やかさ、美しさ、見てるだけでため息でるわぁ。
「更級日記」の祖本(一番最初の「元本」)。当時は当然みんな「写し書きして読む」から、それを前提として書かれているので字は流麗さより正確さ重視の本、なんだそーだ。
正直、え、この展示は2部屋でおしまいなの? とちょっと物足りなくはあったのだけど、蒔絵の文房具にしろ調度品にしろ、逸品ばかり。目の保養。
ギャラリートークで学芸員さんから(上記の更級日記の話とか)聞けたのは良かったけど、展示室でずっと立ったまんまはつらかった…人いっぱいで何も見えないし。
自分1人では行かなかったと思うけど(QR予約ってだけであたしは腰が引ける)、ガクセイ時代の友人のSTちゃんがセッティングしてくれてね。しかも25年ぶりとなる、広島から上京してくれたHセンセと3人で、だったのでそれだけでテンション上がるよ。
HセンセとはSTちゃん絡みで知り合い、彼女がシンガポールで教師してたころに訪ねたのが25年前。もうそんなに経つのか! とちと衝撃でもあったけど、会えば当時の空気に戻るから他愛ないおしゃべりでも楽しかったー。
広島弁、なつかしー!
『まだ(煙草を)やりおんの?』(←25年前はセンセもスモーカーだった)
『やりおるよー、でも吸えるとこ少ないつか、ほとんどないけんね』
とか、あたしは訛られるとこっちも訛ってしまうクセがあるらしくて、それもハンパな訛り方(?)だから自分でも「しょーもな」とか思うんだけど、そんな会話してた。
丸の内界隈を歩くのもホントにひさしぶりで、東京駅見て「おおっ」とか思ったり。マトモに見る機会、そうそうないからさ。
Hセンセはそのあとも友人と会う約束があり、アジアンなランチのあと、喫茶店で珈琲のんで夕方には別れた。
1人になってしばし東京駅内を散策し(滅多に来るとこじゃないから土産物見てるのも楽しかった)、ちょっと一服してから帰りたいなー、喫煙所はあるんかなー、と思って駅員に訊いたら
『駅のちょうど反対側にあります』
って、そんな遠くまで行かないとないの?! とちょっと機嫌がななめった。
だってさー、国鉄が民営化されたとき抱えた巨額の負債、支払ったのは「たばこ税」だよ? つまり喫煙者のおかげで借金返したよーなもんじゃんか。にもかかわらず喫煙者を蔑ろにするのかよう!
「多様性を尊重する」とか何とか言ってるけど、の割には喫煙者に対して世間は冷たくなる一方よね。
新宿には喫煙所があるのでそこに向かったはいいけど、これまた冷遇されてて、歩かされる上にエレベーターで上下しないといけない。
寒空の下(今日はホント寒かった! 薄着で後悔したー)、お月さん見上げながらぷかりぷかり。何だかなぁ。結局一番ココロ穏やかに紫煙くゆらせることができるのは自分の部屋だけなんだよなー。
( ̄▽ ̄)